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最終節を迎える6ネイションズ、トロフィーの行方は?

2015/03/17

 優勝の可能性を残しているのは、イングランド、アイルランド、ウェールズ、そしてフランスの4チーム。

 

 3試合とも土曜日に組まれているが、まずウェールズがローマのスタディオオリンピコでイタリアと対戦。直後にアイルランドがアウェイのマレーフィールドでスコットランドと相対し、トリを務めるイングランドがトゥイッケナムにフランスを迎えることになる。

 

 イングランド、アイルランド、ウェールズが勝ち点6で並び、勝ち点4のフランスが続く。勝ち点が並んだ場合は、得失点差で順位が決まることになっており、最終節を前に、イングランドが+37、アイルランドが+33、ウェールズが+12、フランスが+22。フランスは、ウェールズがイタリアに負けて、スコットランドがアイルランドを破った上で、ロンドンでイングランドに8点差以上の点差で勝つことが条件になる。

 

 とまあ、ここまで前置きをしておいて、タイトル通り優勝の行方を分析する、というのではなくて、実は、優勝チームに贈られるシックスネイションズのあのシルバートロフィーが、試合当日どこにあるかという話。だって、トロフィーは一つしかないのに、優勝の可能性のある4チームが、それぞれローマ、エジンバラ、ロンドンで試合。どこかの会場にトロフィーが用意されることになるわけだが、どのスタジアムで優勝チームが生まれるかは、トゥイッケナムでのローズとブルーの試合が終わるまではわからない 。

 

 そんな状況で組織委員会が取った決断は、優勝トロフィーをトゥイッケナムに送るというもの。判断基準は最終節を前にした得失点差。数字的には最も有利な立場にいるイングランドが、本物のトロフィーを掲げる権利を得たわけだ。「本物の」と書いたのは、アイルランドが連覇を目指すマレーフィールドには、レプリカのトロフィーが用意されるため。

 

 イングランドかフランスが優勝した場合は、試合後に正真正銘のトロフィーでそのまま優勝セレモニーが行われることになるが、アイルランドが優勝の場合は、試合終了から2時間以上が経ち観客がいなくなった空っぽの敵地マレーフィールドで、キャプテンポール・オコネルが「ニセモノ」のトロフィーを掲げることになる。もし優勝がウェールズの手の中に転がり込んでくることになると、優勝メダルだけが試合後のレセプションディナーで選手達に手渡され、翌日曜日にカーディフに戻りしだい、ロンドンから送られてきた本物のトロフィーで1日遅れのセレモニー開催。

 

 複数チームが勝ち点、得失点差で並んだ場合は、トライ数で優勝チームが決まり、もしトライ数も同じ場合は、優勝を分け合うことになる。

 

 1993年から使われてきたトロフィーに替わり、今大会から新しいデザインの優勝トロフィーが導入される。レプリカか、本物か、1日遅れか。手垢のついていないスターリングシルバーの賜杯で最初の美酒を味わうのはどの国か。

 

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