
欧州楕円球事情
ヨーロッパラグビー通信
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イングランド、スコットランド、フランス、ウェールズ、アイルランド、イタリアの間で争われる、その年の欧州チャンピオンを決めるヨーロッパラグビー界の毎年の冬の風物詩。1999年まではファイブ・ネイションズの名で親しまれていたものが、2000年のイタリアの加入で参加国は6カ国に。1882年より始まったイ...
関連コラム

2015/03/26
イングランド、アイルランド、ウェールズ、フランスの4チームが優勝の可能性を残し、午後いっぱいそれぞれがローマ、エジンバラ、ロンドンで続けて試合をするということで、ヨーロッパのラグビーファンにとっては、まさにスーパーサタデーだった先週土曜日。最終的にはアイルランドが前節まで得失点差でトップに立ってい...

2015/03/19
親友でありライバル。大会2連覇を狙うアイルランド代表監督ジョー・シュミット。ホームで何とかウッドスプーンを避けたいスコットランド代表監督ヴァーン・コッター。 お互いの性格もラグビーも知り尽くした二人のニュージーランド人監督が、初めてテストマッチの舞台で相見える。
シュミットは、2003−2004...

2015/03/17
優勝の可能性を残しているのは、イングランド、アイルランド、ウェールズ、そしてフランスの4チーム。
3試合とも土曜日に組まれているが、まずウェールズがローマのスタディオオリンピコでイタリアと対戦。直後にアイルランドがアウェイのマレーフィールドでスコットランドと相対し、トリを務めるイングランドがトゥ...

2015/03/12
どちらか一方のチームが屋根を開くことを望めば、試合は屋根が開いた状態で行われる。これがミレニアムスタジアムのルール。
ウォーレン・ガトランドが2007年に監督に就任して以来、ホームのウェールズが屋根を開いた状態でプレーすることを求めたことは一度もなかった。理由は、屋根を閉じた時には世界中のスタジ...

2015/03/05
常に相手をまっすぐ見つめる、ほとんど灰色に近いほど澄んだブルーの瞳に、選手時代から変わらない柔和な笑顔。知的で穏やかな話し振りに、長かった英国暮らしの賜物か、ウィットに富んだコメントで笑いを取るのもうまい。いつも何かのどに引っかかったような小さく震える声は、敗戦後のインタビューではまるで泣いている...

2015/03/04
2月14日のアイルランド戦で、ジェイミー・ヒースリップに頸椎を3カ所折る膝蹴りをお見舞いし、10週間の出場停止を食らったフランス代表のロックパスカル・パペ。アイルランドとフランス、両国のサポーターとメディアから受けた糾弾をものともせず、周囲の予想を裏切って、なんと先週規律委員会に異議申し立てを敢行...

2015/03/03
ウェールズ戦を控えた一週間、トリコロールの選手も監督も、口々に「大胆に」、「思い切ってプレーする」と話していたのだが、形になったのは68分のブリス・デュランのトライのみ。直後にかすかな期待を込めたラ・マルセイエーズがスタッド・ド・フランスに響いたものの、結局13−20で試合終了のホイッスル。決して...

2015/02/25
開幕から唯一2連勝している2チーム。それも大会前から優勝候補に挙げられていたアイルランドとイングランド。アイルランド代表のディフェンスコーチレス・キスは「この試合の結果が大会を決めるとは全く思わない」と言うが、週末の試合に勝った方が優勝に大きく近づくことは間違いない。
アイルランドは、去年の6ネ...

2015/02/23
2011年のワールドカップ後にブルーの監督に就任以来、フィリップ・サンタンドレの6ネイションズでの成績は4位が2度に、2013年のまさかの最下位。選手時代は5カ国対抗を自らの庭の様に走り回った名ウイングは、今年3位以内に入らないと、その就任期間中に初めて一度も表彰台に上がれなかったフランス代表監督...

2015/02/18
パスカル・パペがヨーロッパのラグビーファンの間で炎上中だ。
土曜日のアイルランド戦で、モールを形成していたジェイミー・ヒースリップの背中に膝から走り込んでイエローカードを拝借したパペ。実際にはレッドカードをもらうべきだったパペのプレーで、ヒースリップは結局交代を余儀なくされ、3カ所の脊椎骨折が判...

2015/02/06
「天気がいいならどうして屋根が必要なんだ?」
2年前のシックスネイションズ。雨のため屋根の閉じられたミレニアムスタジアム内に反響するウェールズサポーターの歓声と騒音で、選手たちがグラウンドでコミュニケーションを取れずに3−30というスコアで敗れたイングランド代表。再びカーディフに戻る今年、スチュ...

2015/02/02
今年の6カ国対抗開幕戦となるイングランド戦を金曜日に控え、ウォーレン・ガトランドが他国に先駆けて先発メンバーを発表。
7ヶ月後に迫ったワールドカップでは共に、オーストラリア、フィジー、ウルグアイと同じ死のA組に入った両チーム。ワールドカップでの再戦時に心理的に優位に立つためにも、そして今年のシッ...

2015/01/28
2月7日、敵地パリで2015年のシックスネイションズ初戦を迎えるスコットランド代表。20日の発表時点ですでに、フランカーのアダム・アッシュ、クリス・フサロ、ティロン・ホームズ、第2列のグラント・ギルクリスト、ティム・スウィンソン、スクラムハーフのクリス・カシター、一番手、二番手のスタンドオフと見ら...

2015/01/26
1月21日に6カ国対抗に向けての代表合宿のメンバー34人を発表したイングランド。北半球に残る最後のファンタジスタダニー・シプリアーニと、36歳のニック・イースターがついにイングランド代表スクワッドに復帰する一方、負傷者が続出しスチュワート・ランカスターは頭を悩ませている。
メディア、ファン、専門...

2015/01/24
ニュージーランド出身のウェールズ代表監督ウォーレン・ガトランド、2月6日のイングランド戦で開幕するシックスネイションズに向けた合宿に召集する34選手を発表。
2大ニュースは、代表95キャップの右プロップアダム・ジョーンズが秋のテストに続いて外れたことと、ニュージーランド出身のスタンドオフガレス・...

2015/01/16
フランス代表監督フィリップ・サンタンドレが、2月6日に開幕するシックスネイションズに向けたペルピニャンでの合宿に召集する31人を発表。
プロップ
ウイニ・アトニオ(ラ・ロシェル)
エディ・ベン・アルース(ラシン・メトロ)
ニコラ・マス(モンペリエ)
アレクサンドル・メニーニ(トゥーロン)
ラバ・スリマニ(ス...

2014/04/29
大会開幕前は、アイルランド、イングランドを差し置いての優勝候補。2000年のイタリア加入後6カ国対抗になってから初めての3連覇がなるかに注目が集まっていたのだが、終わってみれば期待を裏切る3位に終わった。最終節ではホームで、スチュアート・ホッグの退場で14人でのプレーを余儀なくされたスコットランド...

2014/04/14
自力優勝の可能性が消滅していた最終節。同日18時にパリでキックオフのフランス-アイルランド戦を待ちながら、イングランドはローマで7トライ52点を奪う猛攻でイタリア代表を粉砕。今大会精彩を欠いたスクアドラ・アズーラ相手とはいえ、スピードと破壊力を併せ持った継続的なアタックは目を見張るものがあった。
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2014/04/11
大会最後となったスコットランドとの試合前に、歯に絹着せぬ言動で知られるウェールズ監督のウォレン・ガトランドが、シックスネイションズの上位4カ国と残りの2カ国の間にははっきりしたレベルの差があると公式会見で発言した。残りの2カ国とは、言わずと知れたイタリアとスコットランド。その言葉に自国チームの奮起...

2014/04/06
確かに、アイルランドのサポーターは彼が錬金術師だというのは知っていたのだが…
ジョー・シュミット。2010年にヴァーン・コッター率いるフランスのクレルモンで、バックスコーチとして悲願のブレニュス盾の獲得に貢献すると、来たるシーズンにレンスターにヘッドコーチとして招聘され、初年度からクラブをハイネ...

2014/03/31
まあ、らしいと言えば、らしい戦いぶりだった。下馬評では圧倒的に不利と見られていた初戦のクランチを、後半36分に80メートルを2分以上かけて駆け上がる久しぶりのフレンチフレア溢れるトライで勝利。次戦は、昨季から不調の続くイタリア相手に、「何の意味もない勝利」とメディアに叩かれつつも、2連勝。3戦目は...

2014/03/20
今年のシックスネイションズのラストマッチ。代表のホームグラウンドであるスタディオ・フラミニオが改修中のため、57,750人のサポーターで埋まったスタディオ・オリンピコでイングランドを迎える名誉を得たイタリアだが、春を告げる穏やかな日差しに誘われて、持ち前の闘争心も忘れてしまったらしい。直後のフラン...

2014/03/13
3月15日土曜日午後5時。アイルランド全国民の視線は、パリのスタッド・ド・フランスに注がれる。お国の英雄、BODまたはDriscoことブライアン・オドリスコルの代表ラストマッチ。1999年に19歳でテストマッチデビューを飾ってから、公称178センチと大きくない身体で35歳の今日まで重ねたキャップ数...

2014/03/11
「またか。」「やっぱり。」
ジャンマルク・ドゥサンのペナルティキックがポストの間を通り過ぎていくのを見ながら、そんな声が至る所で聞こえたはず。3月8日のマレーフィールド。残り時間3分を切って1点リードのスコットランドは、フランスのアタックの圧力に耐え切れず 、よりによってゴール正面のラックで、堪...

2014/02/27
第1節、ホームでフランスが劇的な試合でイングランドを破った直後、メインディッシュを一番最初に食べてしまったかもしれないという想いが過ったが、さすがはシックスネイションズ、そんな不安は杞憂にすぎなかった。
トゥイッケナムでのイングランド対アイルランド戦の試合後、お腹一杯にならなかったのは、アイル...

2014/02/21
「ジャン・バ 」 人は、親しみを込めて彼をそう呼ぶ。 ジャン・バティスト・ラフォン。ウィング、フルバックとして、83年から93年までフランス代表として37キャップを数え、91年のW杯では最多トライゲッター。クラブチームでも、90年にパリを本拠地とするラシン・クラブ・ド・フランス(現ラシン・メトロ9...

2014/02/11
三つ葉のクローバーとネギの対決。
こう聞くと何とも肩の力が抜けてしまうが、今年のアイルランドとウェールズの対決は、例年にも増して試合前から熱かった。原因は、昨年夏のブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズのオーストラリア遠征第3戦、1勝1敗で迎えた最終戦で、アイルランドの生ける伝説ブライ...

2014/02/03
スタッド・ド・フランスにこだまする「Allez les bleus !! Allez les bleus !!(アレ・レ・ブルー !!アレ・レ・ブルー !! 英訳「Go Blues !!」、「レ・ブルー」は、ラグビーに限らずすべてのスポーツにおいて、青をナショナルカラーとするフランス代表の愛称)」...

2014/01/31
「あの金髪小僧、2015年のワールドカップ行くよ。おれが宣言する。ワールドカップ行って、優勝するって !!」
フランス対イングランドとのシックスネイションズ開幕戦を2日後に控え、両チームのスターティングメンバーが発表された30日夜、 ヴァンサン・モスカート(元フランス代表フッカー。現在はコメンテ...

2014/01/30
ヨーロッパラグビーの冬の風物詩、シックス・ネイションズが2月1日に幕を開ける。2015年のイングランドでのワールドカップまで2年を切り、各国にとっては重要なテストの場となる。
2011年ワールドカップに合わせて若返りを成功させ、2012年はグランドスラム、2013年も大会優勝を飾り、「赤い悪魔」...
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