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トゥーロン、マルク・ダルマゾのフォワードコーチ就任を発表

2016/07/20

 トゥーロン会長ブジェラルが、18日月曜日のミディ・オランピック紙上でマルク・ダルマゾのフォワードコーチ就任を発表した。昨年末にパーキンソン病に侵されていることを公表したダルマゾ、ワールドカップ後は日本、ニュージーランドなどで臨時コーチをこなしてきたが、五郎丸も加入した欧州一のタレント軍団で1年間戦うことが決まった。

 

「トゥーロンがトップ14に昇格した時(2008年)、ダルマゾは同時に昇格したモン・ド・マルサンでコーチをしていた。うちは1400万ユーロの予算だったが、スタッド・モントワは350万ユーロ。当時、『うちは予算のおかげで昇格したが、モン・ド・マルサンはコーチによるところが大きい』と思ったよ。彼について調べて、うちに来るよう誘ったけど拒否された。次に、オリヴィエ・アザム(2011−2013年のFWコーチ)がクラブを離れた時にもダルマゾを雇おうとしたが、ジャック・デルマスと一緒に仕事をしたがっていたベルナール・ラポルトに反対された。そのベルナールも昨シーズン限りで去ったから、今度こそどうしても彼を捕まえたかった」

 

 会長自身の長年の希望だったダルマゾをフォワードコーチとして獲得する一方で、今季いっぱい契約が残っているものの解任が噂された現フォワードコーチのジャック・デルマスの残留も決定。トゥーロンの新シーズンは2人のフォワードコーチを置くことになる。

 

 日本代表での貢献で今ではすっかりスクラムのスペシャリストの肩書きを与えられているダルマゾだが、もともとはラインアウトが得意分野。エディージャパンに呼ばれた時、はじめはラインアウトを極めるつもりで行ったらジョーンズからスクラムをやるように言われて参ったと、ワールドカップ後に明かしていた。トゥーロンではスクラム以外でもその辣腕を発揮するはず。

 

 ここ3シーズンフォワードコーチを務めるデルマスも、ダルマゾ同様選手時代はフッカー。ビアリッツでは2005、2006年にフォワードコーチとしてトップ14連覇に貢献。ただ、以降は思ったような結果が出せず、2013年のトゥーロン加入時には前年にシーズン途中でペルピニャンの監督職から解任されていたこともあり、サポーターからは懐疑的な見方が強かった。それでも、監督ラポルト、バックスコーチミニョーニとのトリオで就任初年度からトップ14とハイネケンカップの2冠を達成。毎シーズン、序盤は慣らし運転もシーズン中盤から後半にかけて問題点を的確に修正してくる手腕は見事。今やトゥーロンの辛口サポーターからの信頼も得て、今回解任の噂が流れた時もサポーターからはデルマス支持の声が多かった。
 

 2人のフォワードコーチが噛み合うのかは未知数だが、「南半球やイングランドではコーチングスタッフは専門職の集まりだ。ダルマゾとデルマスのコンビは機能すると確信しているよ。それに、2人の名字はほとんどアナグラムだってできるだろ」とブジェラルの口は滑らか。


 他のコーチングスタッフは、バックスコーチのスティーブ・ミーハン、ディフェンスコーチのショーン・エドワーズは決定。ダルマゾの入閣を拒否し解任決定的とみられていたヘッドコーチのディエゴ・ドミンゲスも最終的にブジェラルの決定を受け入れる方向。

 

 「ダルマゾの加入で他のコーチングスタッフもうかうかしていられなくなれば、それぞれもっといい仕事をしようとするだろ」と話すトゥーロン会長だが、3季ぶりに無冠に終わったあとのショック療法の結果が吉と出るか凶と出るか、長いシーズンが終わる時にはっきりする。

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